Twitterでナオト・インティライミがサイコパスネタで何かと話題になっている。彼がサイコパスかどうかは置いといて、彼の曲や歌は肩肘張らずに聴けるところが好きだ。それは他のアーティストへの楽曲提供にも存分に活かされている。
この機に乗じて(?)ナオト・インティライミのポップスの才能についてジャニーズへ提供した曲から紐解いていこうと思う。
- ナオト・インティライミの楽曲性とは
- 山下智久「カリーナ」(作詞・作曲)
- 山下智久「YOUR STEP」(作詞)
- SMAP「君とBoogie Woogie」(作詞・作曲)
- Kis-My-Ft2「AAO」(作詞・作曲)
- おわりに
ナオト・インティライミの楽曲性とは
この記事のタイトルにもあるように、“太陽のお祭り男”と形容される彼のパーソナリティーが楽曲にも反映されている。
「恋する季節」「タカラモノ~この声がなくなるまで~」「夢のありか」といったタイアップの付いたシングル曲は軒並みポジティブなメッセージの明るい曲である。彼の発信するポジティブメッセージはポジティブの度が過ぎるところが、良くも悪くも聴く者の心を掴んで離さない。そこがナオト・インティライミがサイコパスネタでいじられる要因なのかもしれない。
上記に述べた有名楽曲のような明るいポップな曲のみならず、哀愁を感じさせるメロディアスな曲も彼の得意分野だ。
山下智久「カリーナ」(作詞・作曲)
2ndアルバム「エロ」収録曲(2012)
ラテンのテイストを取り入れ、刺激的なアルバムのタイトルにふさわしい情熱的なアッパーチューン。山下智久の無機質な歌声と人物像に見事にマッチした名曲である。
「カリーナ」はイタリア語で「かわいい」を表す単語らしいのだが、歌詞に出てくる女性はTHE魔性の女なので「かわいい」の定義とはなんぞやと考えてしまう。我々日本人が一般的に共有している「かわいい」の感覚と、世界を旅していろいろな国の女性を見てきたであろうナオト氏の「かわいい」の感覚はきっと違うんだろうな。
単に「君はビーナス 僕のカリーナ」という語感の良さで歌詞を当てているだけなのかもしれないけど。
山下智久「YOUR STEP」(作詞)
4thアルバム「YOU」収録曲(2014)
Jeff Miyahara氏との共同作詞。初回限定盤・通常盤では全編英語詞だが、SHOP限定盤にはボーナストラックとして日本語バージョンも収録されている。
山下が「大人のKISS英語」に出演していたこともあり全編英語詞で歌うことになったのだろうか。当時話題になっていたCUPSや口笛、ウクレレを取り入れた軽快なサウンドに英語詞がオシャレに乗っかっている。
ちなみに日本語詞はバリバリなナオト節。夢・魔法・涙。ファンタジック。
YOUR STEP (Japanese Version) – 山下智久 – 歌詞 : 歌ネット
SMAP「君とBoogie Woogie」(作詞・作曲)
20thアルバム「GIFT of SMAP」収録曲(2012)
楽しげなアップテンポな曲だが、歌詞が曲に似合わずやたらめったらエロくって、ナオト氏はどういう意図を持ってこの歌詞書いたんだ?と疑問に思ってたらなんと戦犯は香取慎吾だったというね…。
楽曲提供の際、香取は「SMAP×SMAP」収録の合間にナオトと電話で話して「エロい歌詞」というリクエストを伝えたという。
山下智久の「カリーナ」のようなロマンティックな情熱的なエロではなく、明るい男子のえっちさを描いたような歌詞。えっちさというかもはやえっち。
君とBoogie Woogie – SMAP – 歌詞 : 歌ネット
Kis-My-Ft2「AAO」(作詞・作曲)
14thシングルA面(2015)。玉森裕太主演 読売テレビ・日本テレビ系木曜ドラマ『青春探偵ハルヤ〜大人の悪を許さない!〜』主題歌
80年代のディスコを彷彿させるサウンド、華やかなホーン・セクション、四つ打ちのビートに4拍目で入るハンドクラップが入るリズムが超ポップス。うねるようなベースラインも特徴的である。
専業作家に楽曲提供されることが多いキスマイが、鈴木おさむ作詞「Thank youじゃん!」、ナオト・インティライミ作詞作曲「AAO」、つんく作詞作曲「最後はやっぱり君」で王道のポップスソング路線もやれることを世間に印象づけた2014・2015年。2017年に入って原点回帰のターンに入ってはいるものの、この3曲のポップス路線はキスマイの楽曲性に与えたインパクトは大きい。
「AAO」に関して、ナオト・インティライミ公式ブログ2006年6月30日付に彼の1stアルバム用に「AAO」の歌録りをしたとの記事がある。
記載されている内容からキスマイに提供されたものと同一曲であるのはほぼ確実だが、いかんせん該当アルバムに関する情報がまったくなく真相は謎。
JASRACの楽曲データベースにもキスマイのAAOしか登録がないので、お蔵入りになったのかインディーズでリリースされているのか…。情報求ム。
おわりに
サイコパスやら何やらかんやらいじられているナオト・インティライミだが、アーティストとして安定して楽曲を作り続けているのはもっと評価されるべきではないかと思う。
突き抜けたキャラクターから生み出される、年月がたっても廃れることのないポップで聴き心地の良い曲をこれからも期待したい。
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